今回は、歯医者において虫歯治療で実施される麻酔のタイプと特徴について解説しますので、気になる方は是非最後までご覧下さい。
⑴ 表面麻酔法
麻酔薬を歯茎に塗布し、表面の感覚を麻痺させる方法を表面麻酔法といいます。
虫歯治療の痛みを和らげるのが麻酔の目的ですが、これをいきなり歯茎に注射すると、当然痛みを伴います。
表面麻酔法は、針を刺す痛みを和らげるものであるため、実施することで患者様に負担をかけず、注射による麻酔を実施できます。
よって、虫歯治療の麻酔が、表面麻酔法だけで終了するということは基本的にありません。
ちなみに、歯石のクリーニングなど注射をするほどではないものの、わずかに痛みを伴う施術の場合は、表面麻酔法のみが用いられることもあります。
⑵ 浸潤麻酔法
治療する歯周辺の歯茎に対し、注射によって麻酔を施す方法を浸潤麻酔法といいます。
虫歯治療の痛みを和らげるものであるため、最もポピュラーな麻酔といっても過言ではありません。
多くの患者様は、こちらの麻酔に対して、怖い、痛いというイメージを持っている事でしょう。
勿論、前述の通り痛みはありますが、近年は細くキレの良い針が開発されているため、以前より刺すときの痛みは遥かに軽減されています。
更に、浸潤麻酔法は非常に効き目の強い麻酔であり、治療中に痛みを感じることもほとんどありません。
⑶ 伝達麻酔法
むし歯治療の際、少し麻酔が効きにくい箇所に施す方法を伝達麻酔法といいます。
具体的には、奥歯に施されることが多く、脳から出た神経が下あごに向かう途中に麻酔薬を作用させることで、長い間広範囲に効果を行き渡らせることができます。
しかし、伝達麻酔法は効き目が強い反面、治療後効果が切れるまでの時間も長くなってしまいます。
一般的には4~6時間、場合によっては半日程度効果が持続することもあり、その際は口の中を嚙むリスクを軽減する為、食事を控えなければいけません。
以上、歯科医院で施される麻酔法を解説致しました。これらをふまえて歯科受診をすれば緊張も和らぐのではないでしょうか。
しただ歯科 笹川弘康