入れ歯使用時に舌や頬をかんでしまう

入れ歯を新しく作った場合に、舌や頬を何度もかんでしまう患者様が稀にいらっしゃいます。

それまで何もなかった部分に入れ歯のレジン(プラスチック)部分がきますので、舌が窮屈になり、動きにくくなっています。同時に、食べ物を嚙む時にも今まで嚙んでいた感覚とは違いますので、口の中で上手く食べ物を回すことができなくなり、頬や唇を嚙んでしまうことがあります。

入れ歯を使用し約2週間程しますと慣れてきます。最初の1週間で頻繫に舌や頬を嚙んでしまう場合、入れ歯自体に問題がある場合も考えられますので入れ歯の調整を勧めます。

入れ歯を調整する場合、まず上下の嚙み合わせの歯の高さをチェックします。次に、前後左右の動き、食べ物を食べる時のようにあごを回転させた時の動きをみて調整します。

新しい入れ歯は人工歯も少し角が立っていますから、舌も頬も噛みやすいと言えますので、いつもよりゆっくりしたペースで食事されることを勧めます。

又、保険診療で作る入れ歯はプラスチック部分が厚めになる為、(薄いと破折しやすい)慣れるのに時間もかかりますし、日数を経ても不快なままだという人も多くいます。

この場合は、金属製の入れ歯をお勧めします。費用はかかりますが金属製ですと薄くつくれますし、薄くても丈夫なので食べ物を嚙む時に力を加えられて、快適に使用できます。

入れ歯の調整をしっかり行い、自分の歯として上手に安定して使用できるといいですね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　しただ歯科　　笹川　弘康