―口の中の環境が悪化すると感染リスクが高まるメカニズムについて
ウイルスが体内に侵入する経路は口の中やのどの粘膜です。健康な状態であれば、人間が本来もつ抵抗力で感染リスクを下げます。反対に歯周病菌などの細菌が増えれば、細菌のだすタンパク分解酵素が粘膜を破壊して抵抗力がグンと落ち、ウイルスの侵入を許してしまいます。感染リスクの低減には口の中を綺麗にしておくことが大切です。
―コロナ禍の生活が引き起こす口腔内のトラブルについて
マスクの着用時間が長くなってきたせいか口呼吸になり口の中が乾いて抗菌作用を持つ唾液が減ってしまう。外出自粛や在宅勤務で食事が不規則になることも悪影響で、ダラダラと食べていたり食べる回数が多くなったりしてむし歯や歯周病リスクが高まっていることが考えられます。よって、しただ歯科では半年に一度は口の中をチェックしクリーニングをお勧めします。
―自宅では何に注意すればよいか
小さめの歯ブラシで歯と歯の間を意識してブラッシングすることが重要です。一日一回、完全に汚れを落とす気持ちで5分以上かけて磨きましょう。1、2分ではきれいになりません。洗面台の前でただ磨くだけでは短時間になりがちなので、くつろげる場所に座って”ながら磨き”をしてみるなど工夫をするといいでしょう。